経絡治療 脉診流 氣鍼医術 治療概略

本(ほん)の治法

複合診断による証の決定

1:観見(かんけん)診断

 

患者入室時に、姿、顔、形、立ち振る舞いから気血営衛の偏在、日常生理状況など体調を『観(かん)の目』『見(けん)の目』にて診断把握。

2:脉診〜六部定位(ろくぶじょうい)脉診

 

脈状診・比較脉診による病症の把握。

3:月齢適応側(げつれいてきおうそく)診断

 

4つの月齢(満月、新月、上弦、下弦)を確認し、本治法の適応側を判定する。

4:腹氣鍼(ふくきしん)診断

 

独自の腹部診断五穴による不問診断。

5:子午(しご)診断

 

動作痛、自発痛などの病症が左右に片寄りがある場合の『虚実』と『適応側』の決定に有効(片方刺し鍼法)。

6:奇経(きけい)診断

 

奇経八穴の主穴・従穴決定による『実』経絡診断。

7:手技の選択

 

補瀉手技、刺入深度、用鍼等の選択等々、『”虚性の邪”に対する”補中の瀉法”(経絡治療要綱)』を採用。

8:選経・選穴診断

 

本治法開始に際し、穴に鍼を当てながら検脉し『脉締』『良脉』に近づいているかを確認しながら、証、適応側、選経・選穴の正しさを最終判断する。

標(ひょう)の治法

今、そこにある痛み、疲れに対する治療をいう。

本治法の証、病理病証を考慮し、虚実に合わせ特効穴等も使用する。

標の治法には、『子午鍼法』、『奇経鍼法』、『刺絡鍼法』があり、

それぞれが独自性をもって病症に対応できる。