2016年度普通部第2回講義(2016/05/01)

氣鍼医術臨床講座普通部

平成28年度 第2回講義 

於:漢医堂三宮分院

参加者:8名


まずは最近の治験例として「腰のハレ」を主訴とした男性患者の治療の説明がありました。

参考ブログ:誰がすすめてくれたら鍼灸治療を受けられますか

治療家として自分の所感を患者に伝えることが大切であること、治療方針もきちんと説明すること、それが患者の回復を目指してのことであると断固とした意識を持つことなど、治療内容以前の治療家としての心構えの必要性を改めて感じさせられたものでした。


前回講座からの1ヶ月で受講生が実際に体験した治療で、服薬している患者さんにどう対応するか、という質問が多かったため、その後の実技指導は服薬している人をモデルとして行われました。

たとえば降圧剤を服用されている方、血圧が抑えられているので一見脈は穏やかに感じられますが、薬によってのものなので脳に血液を送るという必要なことも不足している、それが手足の冷たさとか頭重感を引き起こしていることも多いので、その方の年齢、生活状況などからしてそれが本来あるべき脈なのかどうかを判断することの重要性が説かれました。薬に騙されないように、「だまされ脈」の場合は静かで穏やかな脈をあえて本来の状態に戻して、脈診をわかりやすくすることも有効であるとのこと。


赤ちゃんのうつぶせ寝による死亡例が頻発していますが、わざわざスプーンを鼻にあてるなどしなくても、脈をみれば赤ちゃんの状況がわかる、いろんな事例に脈診は有効であるという説明もありました。

時間の関係ですべての出席者をモデルとすることはかないませんでしたが、受講時にモデルとなることで実際に治療を受けているのと同じ効果が得られることは大いに予想されること。受講生のみなさんはそちらも楽しみに!!